【第3回】SNSは「検索」して使う時代。Google連動を見据えた投稿設計5つのポイント

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執筆者沖山 佑樹
コラムテーマWebマーケティング
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導入:結論——投稿は「フローの発信」から「検索されるストック資産」へ

先に結論をお伝えします。

SNSは「タイムラインを眺める場所」から「知りたいことを検索する場所」へと変化した。さらにGoogleの検索結果にもSNS投稿が表示されるようになり、投稿は投稿した瞬間に流れて消えるものではなく、検索経由で見つかり続ける「ストック型の資産」になった。企業は、顧客が検索するキーワードを起点に、キャプション・画像内文字・音声・プロフィールを一貫させた「検索される前提の投稿設計」に切り替えるべきである。

「お店を探すとき、若い社員はGoogleではなくInstagramやTikTokで検索している」——そんな光景に心当たりはないでしょうか。この行動変化は感覚論ではなく、国の調査でも以前から確認されてきたものです。本コラムでは、公的データでSNS検索の広がりを確認し、検索を前提とした投稿設計の具体的なポイントを解説します。

「SNSで検索する」行動は若者から全世代へ——公的データが示す変化

国の白書は早くから「SNSの検索利用」を指摘していた

総務省「平成29年版 情報通信白書」は、ミレニアル世代の情報行動の特徴として、SNSを情報検索にも活用し、検索サイトと使い分けていること——検索エンジンでは公式情報を、SNSでは「人の意見・流行・リアルタイムの状況」を調べること——を指摘しています。「SNSで検索する」行動は、10年近く前から国の白書に記録されてきた構造的な変化なのです。

SNS利用の全世代化で、「SNS検索」も全世代の行動になった

そして総務省情報通信政策研究所の「令和6年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によれば、Instagramの利用率は全年代で52.6%に達し、60代の利用率は34.7%と前年から12.1ポイントも上昇しました。若者の習慣だったSNS検索は、利用者の広がりとともに全世代の購買前行動になりつつあります。BtoC・BtoBを問わず、「自社が検索されたときにSNS上に答えがあるか」が問われる時代です。

Google連動を見据えた「検索される投稿」設計5つのポイント

Googleの検索結果にInstagramやTikTok等の投稿が表示される機会が増え、SNS投稿はSNS内検索とGoogle検索の両方から見つかる入口になりました。以下の5点で投稿を設計してください。

ポイント

具体的にやること

1. キーワードの起点化

「地域名×業種」「悩みワード×解決策」など、顧客が実際に打ち込む言葉を投稿企画の起点にする

2. キャプションの充実

キーワードを含む文章で、投稿単体で内容が伝わるまで書き切る(ハッシュタグ頼みにしない)

3. 画像内文字・音声への埋め込み

AIが読み取る画像内テキストや動画の音声にも、検索キーワードを自然に含める

4. プロフィールの検索対応

アカウント名・自己紹介文に「何の専門家か」をキーワードで明記する

5. ストック前提の品質管理

検索で後から見られ続けるため、時事ネタ偏重を避け、普遍的な悩み解決コンテンツを一定比率で持つ

 

「検索される投稿」は1本で完結させる

検索経由の閲覧者は、フォロワーと違って文脈を知りません。「前回の続きです」型の投稿は検索流入には機能しないため、1投稿で疑問が解決する自己完結型を基本にします。そのうえで、プロフィールや関連投稿への導線で回遊させる設計が有効です。

広告・タイアップ投稿は「ステマ規制」の遵守を忘れずに

検索で見つかり続けるということは、不適切な投稿も残り続けるということです。特に注意すべきが、2023年10月1日に施行されたステルスマーケティング規制です。消費者庁によれば、事業者が第三者に依頼した投稿で広告であることを隠す行為は景品表示法の不当表示に該当し、措置命令の対象になります。インフルエンサーへの依頼投稿には「PR」等の明瞭な表示を徹底し、依頼先の管理体制まで整えてください。守りを欠いた検索対策は、企業の信用を長期に毀損します。

今月からできる3つのアクション

7.  検索キーワードを棚卸しする: 営業・接客の現場で顧客からよく受ける質問を10個書き出し、「顧客の言葉」で検索キーワード化してください。社内の専門用語ではなく、顧客が使う表現が正解です。

8.  過去投稿を「検索対応」にリライトする: 反応の良かった過去投稿のキャプションにキーワードを追記し、プロフィールを検索対応に書き換えてください。新規投稿より先に、既存資産の手入れが効率的です。

9.  キーワードごとの「代表投稿」を計画する: 棚卸しした10キーワードそれぞれに対し、1本で疑問が解決する代表投稿を今後3ヶ月で揃える計画を立ててください。

よくある質問(FAQ)

Q. ハッシュタグをたくさん付ければ検索対策になりますか?

A. なりません。AIが投稿の中身を直接読んでカテゴリーを判別する現在、ハッシュタグの役割は補助的になり、厳選する運用が主流です(Instagramのハッシュタグ戦略は第4回で詳述します)。

Q. SNS検索対策とGoogleのSEOは別々に取り組むべきですか?

A. 起点は同じです。「顧客が何と検索するか」というキーワード設計は共通で、その答えをWebサイトに置くのがSEO、SNSに置くのがSNS検索対策です。同じキーワード表を両方で使い回すことが、少人数運用の効率化にもつながります。

Q. 投稿が検索に出ているかはどう確認できますか?

A. 各SNS内の検索窓で狙ったキーワードを検索して自社投稿の表示を確認するほか、Googleで「キーワード+サービス名(Instagram等)」を検索する方法があります。また、プロフィールへのアクセス経路の分析機能で検索経由の流入を確認できる媒体もあります。

結びの言葉

検索される前提の投稿設計は、今日投稿したコンテンツを1年後も働き続ける営業資産に変える投資です。次回は、この設計思想を最も大きく変えたプラットフォーム——Instagramの新ルール「ハッシュタグ厳選5個」戦略を解説します。

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執筆者 : 沖山 佑樹

2013 年に船井総研に中途入社。 「スモールでも」「ローカルでも」をモットーにテクノロジーを使って、デジタルマーケティングに関する支援をしている。 中堅・中小企業とプラットフォーマーとの架け橋として、ご支援先の商品やサービスを理解し、最適なプラットフォーム活用(ネット広告やデジタルツールなど)を推進している。